( アレクサンドル皇帝 )
≪ 場面1. 19世紀中頃のロシア ≫
財務大臣 : アレクサンドル皇帝様っ!
クリミア戦争の敗北で我ロシアの財政はとっても厳しいです!
皇 帝 : うむ、くるしゅうない・・・。
財務大臣 : いいえ、かなり苦しいんです。大変なんです!
皇 帝 : 落ち着け大臣、世界の6分の1が我国だ。
どこか端っこの土地でも売ってしまえ!
財務大臣 : ではベーリングが発見した、東の端っこのアラスカは?
あそこはいつも凍っていてどうしようもないですよ。
皇 帝 : うむ、そこを売るのだ。我国に勝ったイギリスにだけは売ってはならんぞ!
財務大臣 : では終戦の仲介をしてくれたアメリカにでも売っちゃいましょうか?
皇 帝 : アメリカとアラスカは陸続きだし良いではないか。
大至急リンカーンとアポイントを取れ!
財務大臣 : お忘れですか?リンカーンは一昨年に暗殺されました、
今はジョンソンが大統領です!
皇 帝 : う、うむ、よきにはからえ…。
というわけで1867年3月30日午前4時、
アラスカ1,518,800 km2はロシアからアメリカに1km2あたり5ドル
合計約100億円で売り渡されたのです。
100坪で200円の土地でした。
3月30日のカクテルは「アラスカ」にしましょう。
[ Alaska ]レシピ
ドライジン 40ml
シャリュトリューズ・ジョーヌ 20ml
材料をミキシンググラスでステアして、カクテルグラスに注ぐ。
≪ 場面2. 19世紀中頃のアメリカ ≫
アメリカ人その1 : おい今日の新聞見たか?
お国がアラスカを100億円で買ったってよ。
その2 : 随分と高い冷蔵庫を買ったじゃねえか、なあ。
その3 : 大統領が北極グマでもペットに飼うんだろう。
当時のアメリカ国民からは強烈に非難されたアラスカ買収ですが、
その後豊富な資源が見つかり現在では高く評価されているそうです。