3月28日のカクテル 「ブルー・ムーン」

2021年3月28日 日曜日

映画「エディットピアフ 愛の賛歌」、

2007年第80回アカデミー賞主演女優賞を受賞した。

主人公のエディットピアフは実在の女性で、

フランスが生んだ最高のシンガーと呼ばれている。

ピアフが作詞した「 愛の賛歌 」はシャンソンの代名詞だ。

     世界の涯までも行きます

     金髪に染めもします

     あなたがそう言うなら

     お月様をとりにだって行きます

     宝物を盗みにだって行きます

     あなたが欲しいと言うなら

     自分の国を見捨ててもいい

     友達を見捨ててもいい

これが愛の讃歌の原詩の一部、過激な歌詞はピアフの特徴だった。

日本では永田文夫さんの訳詩を美川憲一さんが歌っている。

また、美輪明宏さんは自身で訳した詩を朗読してから原詩のフランス語で歌っている。

美川さん、美輪さんの両男性(?)は、ほぼ原詩に近い背徳的な訳詩ですが

唯一、まったく違う訳し方をした女性がいた。

以下がその訳詩だ。
     

     頬と頬よせて 燃えるくちづけを 交わす喜び

     あなたと二人で 暮らせるものなら

     なにもいらない なにもいらない

     あなたと二人で 生きていくのよ

     あたしの願いは ただそれだけよ

     あなたと二人

翻訳したのは岩谷時子さん。こちらの訳の方が日本ではポピュラーな気もする。

岩谷さんは加山雄三の「君といつまでも」や、

ザ・ピーナッツの「恋のバカンス」を作詞した作詞家でもある。

3月28日はその岩谷さんの誕生日。

愛の讃歌の原題「L'hymne à l’amour 」にちなんで

アムール(愛)という名のついたリキュール、

「 パルフェタムール 」を使ったカクテルを、今日のカクテルにしましょう。

『 ブルー・ムーン 』

ドライ・ジン 30ml

パルフェタムール  15ml

レモンジュース 15ml

材料をシェークしてカクテルグラスに注ぐ

 

 ピアフ本人。
「パルフェタムール」は英訳すると「パーフェクトラブ」、

つまり「完璧な愛」となる名前のお酒。

エディットピアフにとっての完璧な愛が

「愛の讃歌」の詩の世界だったのではないか・・・。

映画を見た後にそう思った。

何人ものシンガーの愛の讃歌を聴いてみるのも楽しいかもしれない。

ところで、岩谷さんの訳詩で歌っている日本のシンガーはお判りですか?

 WAHAHAの梅垣さんじゃないからね…。

tokiko[1]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年10月25日、岩谷さんは97歳の生涯を終えられたそうです。