2月2日のカクテル 「フィネガンズウェイク」

2021年2月2日 火曜日

2月2日はジェイムズ・ジョイスが生まれた日

(James Augustine Aloysius Joyce、18821941)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『フィネガンズ・ウエイク』は

ジェイムズ・ジョイスの最後の小説の題名だ

フィネガンは人名

ウエイクはゲール語で通夜を意味する

「フィネガンの通夜」

という意味のタイトルだが

フィネガン=人類

ウェイク=覚醒

という意味合いの方が強いそうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言葉遊びが多すぎて

とても読めない

難解小説といわれている。

特徴を一つ挙げると

小説の最期に

ピリオドがないこと。

最後は

A way a lone a last a loved along the

で終わる。

the で終わる

…中途半端だ。

この「the」は物語の最初の文章につながっているそうだ。

ループしている。


 

 

 

 

 

さて、1973年11月20日に発売された

荒井由実(松任谷由実)の

ファースト・アルバム

『HIKO-KI GUMO』

(東芝EMIヴァージョン)。

お客様所有のこのアルバムを

当店でお預かりしている。

お客様の自宅に

レコードプレイヤーが無いので、

聞きたくなったら当店に来て

レコードに針を落とす

ということにしている。

A面の1曲目は「ひこうき雲」だ。

B面の最期の曲が終わると、

再び「ひこうき雲」が流れる。

すると、

またA面に戻って聞き返したくなる。

ループしてしまうのだ。

私はこのような手法を

「フィネガンズ・ウエイク」スタイル

と呼んでいる。

映画やドラマでも時々見かけるスタイルだ。

今日のカクテルは

「フィネガンズ・ウエイク」にしましょう。

Finnegans Wake Cocktail

Recipe

Irish Whisky アイリッシュ・ウイスキー 40ml
Drambuie ドランブイ 20ml

氷を入れたグラスに注いでかき混ぜる

ラスティ・ネイルのベースを

スコッチ・ウイスキーから

アイリッシュ・ウイスキーに変えたレシピ。

ジョイスが

アイルランド人だったからでしょうね。

翻訳不可能と言われたこの作品を

翻訳したのは

柳瀬 尚紀( 1943 – 2016 )だ。

『不思議の国のアリス』や

エリカ・ジョングの『飛ぶのが怖い』の

翻訳で知られる

流行語となった「とんでる女」を

作り出したひとだ。

同じくジョイスの

『ユリシーズ』の翻訳中に亡くなったが

同作の語り部は「犬」であるという

大胆な説を発表した