11月7日のカクテル ダイヤモンド・フィズ
Diamond Fizz
レシピ
ドライ・ジン Dry gin 45ml
レモン・ジュース Lemon juice 20 ml
砂糖 Suger 2 tsp
スパークリング・ワイン Sparkling wine 適量
ワイン以外の材料をシェークしてコリンズ・グラスに注ぎ、氷を加える。
スパークリング・ワインを満たしてステアする
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1997年のジェームス・キャメロン監督の超大作映画「タイタニック」、
映画の冒頭やエンディング等、
重要な場面に再三登場するネックレスがストーリーの鍵となった。
「璧洋のハート(ハート・オブ・ジ・オーシャン)」、
と呼ばれた青色の巨大なダイヤモンドのネックレスです。
「璧洋のハート」
「あぁ、あのネックレスね」、と映画を思い出した方も多いのでは?
実はあのネックレスは実存するダイヤモンドがモデルになっています。
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ワシントンのスミソニアン博物館に所蔵されている巨大ダイヤモンド、
クラリティVS1、45.50カラットのブルー・ダイヤモンド「ホープ」、
通称「呪いのホープ」がそうです。
「ホープ」
ダイヤを所有する人が、次々に不幸に見舞われるという
恐怖の宝石としても有名ですね。
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ダイヤは9世紀頃、インドのデカン高原にあるコーラルという町を流れる川で、
農夫により発見されました。
最初は現在の倍の大きさ、112と3/16 カラットもあったそうです。
それから約800年後の1660年に、
正式な記録が残る最初の所有者、ジャンさんという人の手に渡ります。
(1660年といえば、オランダのライデン大学で
最初のジンが造られた年ですねー。)
ダイヤの次の所有者はルイ14世。ついに有名人の登場です。
彼は大胆にも、半分の大きさの 67と1/8 カラットにダイヤを加工しております。
そして、ルイ16世のとき、フランス革命の混乱の際に盗まれます。
盗品となったダイヤは、やがてイギリスの宝石商が所有していることがわかり
その後、所有者は転々とします。
「ホープ」というダイヤの名は、
1830年に所有したイギリスの富豪銀行家ホープさんという人の名前からついたそうです。
1910年、フランスのジュエリーブランド、カルティエが所有。
カルティエによって装飾し直され、
翌年には大新聞『ワシントンポスト』の女性相続人
エヴェリン・ウォルシュ・マクリーンに売却されます。
1949年には最高級宝石ブランド、ハリー・ウィンストンが所有。
1953年、マリリンモンローが映画「紳士は金髪がお好きの」中で
本物の「ホープ」をつけて撮影しています。
ハリー・ウィンストンは1958年の11月7日に
ホープをスミソニアン博物館に寄贈するのでした。
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本当のところ持ち主が不幸に見舞われるという恐怖伝説は作り話のようです。
ホープは現在もスミソニアン博物館に所蔵されており、
今後、個人が所有することはありえないようです。
今日のカクテルはホープダイヤにちなんでダイヤモンド・フィズにしました。
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ホープの大きさの返還を引き算してみました。
(発見時)112.50カラット - 69.03カラット(ルイ14世がカットさせた後)
=43.47カラット
この時に、なんと「43.47カラット」もカットされております。
ちなみに現在のホープの大きさは「44.52カラット」です。
今に伝わるホープの大きさと、ほぼ同じ大きさのダイヤが、
ルイ14世によってカットされたことになるんです。
そのダイヤは今、何処にあるの?
「ホープ」の兄弟といってもいいダイヤが、
ひそかに実存しているとしたら・・・。
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ダイヤモンド・フィズには兄弟といってもいいカクテルが
堂々と?実在します。
そのカクテルがこれ
フレンチ75(French 75)
[ レシピ ]
ドライ・ジン Dry gin 45ml
レモン・ジュース Lemon juice 20 ml
砂糖 Suger 2 tsp
シャンパン Champagne 適量
ワイン以外の材料をシェークしてコリンズ・グラスに注ぎ、氷を加える。
シャンパンを満たしてステアする
お気付きのように
最後に混ぜ合わせる酒が「スパークリング・ワイン」か「シャンパン」か、
だけの違いなのですねー。
本当は「ホープ」の兄弟にあたる巨大ダイヤモンドが
世界のどこかにひっそりと在るのかもしれませんね…
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