11月23日のカクテル 「ノックアウト」

2024年11月23日 土曜日

1952年(昭和27年)5月19日の後楽園球場。

この日、特設リングで行われた

ボクシングの世界タイトルマッチに

4万人を超えるファンが集まりました。

これは、ボクシングの試合では

現在でも日本史上最高の観客動員数です。

タイトルマッチはNBA世界フライ級王座戦で

当時28歳の白井義男が

アメリカのダド・マリノに判定勝ちし、

日本人初の世界チャンピオンになりました。

当時の日本は第二次大戦の敗戦に打ちひしがれていて、

アメリカ人を破った白井は「希望の光」で、

その功績は計り知れないといわれています。

白井は右利きのアウトボクサーでした。

アウトボクサーとは

「一撃離脱スタイル」の戦術のことです。

打っては離れ、離れては打つ、

判定勝ちを前提としたスタイルなので、

KO勝ちは少ないことが特徴です。

大場政夫、井岡弘樹、薬師寺保栄や、

長谷川穂積らがこのタイプで、

長身でリーチに恵まれた選手が多いようです。

ところが白井の戦績は48勝中20試合がKO勝ちなのです。

白井がアウトボクサーでは稀な、

カウンターパンチ一発で、

相手をしとめてしまう選手だったことを示しています。

11月23日は白井義男さんが

東京で生まれた日です。

今日のカクテルは

「KOカクテル」にしましょう。

「 KO cocktail 」
Whisky 15ml
Brandy 15ml
Dry Gin 15ml
Pernod 15ml
材料をシェークしてカクテルグラスに注ぐ。

白井は唯一ジムに所属しなかったチャンピオン。

日本ボクシング協会は

ジムに所属しない選手を認めていませんが、

当時はあまりの白井人気に

黙認するしかなかったようです。

日本人世界チャンピオンの戦績表には

白井がシライジムに所属したように

記載されていますが、

そのようなジムが存在したことはなく、

白井の個人練習場のことのようです。

厳格な日本ボクシング協会からすると、

当時の白井の人気が

どれほど凄かったかが判りますね。